2017年8月11日の金曜日、フィリピンの農業省が、ルソン島のパンパンガで鳥インフルエンザの感染が確認されたと報道しています。人への感染はまだ確認されていませんが、政府はルソン島から来た鶏肉は念のため控えるように促しています。
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フィリピンで初の鳥インフルエンザが確認
先週金曜日(11日)にルソン島のパンパンガ(pampanga)で鳥インフルエンザの感染が確認されました。人間への感染は今のところ確認されていません。
フィリピン農業省は鳥インフルエンザが確認されたパンパンガの飼育場の1キロ範囲以内を検疫区域に指定。また感染が確認された1キロ範囲以内の6つの飼育場の鶏やウズラなど、約400,000羽を処分すると言っています。感染が確認された場所から7キロ範囲以内は監視区域として、この地域で飼育された鶏を完全出禁にする予定だそうです。
実はこの鳥インフルエンザ(H5型)が最初に確認されたのは今年4月、飼育場の人はこのことを農業省に報告しておらず、4月から約370,000羽が鳥インフルエンザで死んだそうです。
今回どこからウイルスが紛れ込んできたかはまだ不明ですが政府は渡り鳥か中国から密輸された鶏にウイルスがあったのかもしれないと調査をしています。
政府は念のためルソン島から来た鶏肉を食さないようフェイスブックなどで拡散しています。フィリピンでは鳥インフルエンザが確認されるのはこれが初めての事らしく、もし人間に広まることがあれば大惨事になる事は予測できます。
鳥インフルエンザ確認でセブ市長オスメナの反応
セブの市長・トーマスオスメナは自信のフェイスブックで、セブ市の保健省はルソン島から来た全ての鶏肉を検疫することを宣言。また、鶏肉を売る商売人にも対して「ルソンから来た肉は売るな!」と厳しく理解を求めています。
セブにいるみなさんも念のため、ルソン島から来た鶏肉は控えるようにしてください。と言ってもどの鶏肉がルソンから来たなんて鶏に聞かなければ分かりません。難しい判断かもしれませんがしばらくは鶏肉を控える方が安全なのかもしれませんね。
鳥インフルエンザH5亜型の怖さ
picture by mhlw.go.jp
今回、フィリピン・ルソン島のパンパンガで確認された鳥インフルエンザはH5亜型といわれるインフルエンザです。鳥インフルエンザにも沢山種類があってH(ヘマグルチニン)というたんぱく質の型でH1~H16の亜型が存在します。
ちなにみ一番危険な毒性があるのがH5型とH7型。日本ではH5型は高病原性鳥インフルエンザとして指定されているらしく、人間には感染しないが、家畜伝染病の一つで鶏産業に大きなダメージを与える危険なモノ。(今回フィリピンで確認されたのはH5型)
またインフルエンザはウイルスによって毒性が違ってN(ノイラミニダーゼ)という別のたんぱく質があってN1~N9に分類されています。なので鳥インフルエンザH5N1(H5型のN1型のウイルスがある)といった感じで細かく分類されるそうです。
フィリピン政府はまだ、鳥インフルエンザH5型しか発表しておらず、H5型の何型かはまだ発表していません。これがもしH5N1型になると、人に感染するものなのでかなり危険です。上の画像は実際に鳥インフルエンザH5N1型が人に感染してそれが及ぼした被害の画像。アジアを中心死亡者が見られるのが確認できます。
フィリピンで今回確認されたのは鳥インフルエンザH5のN1でないかもしれませんが、仮に人に感染するウイルスが含んでいれば大変な事態を招く可能性はありますね。