10月7日をもってドゥテルテ大統領が就任100日目を迎えました。 この100日間での周りの反応はどんな感じでしょうか?
フィデル・ラモス(1992年のあのアキノ大統領の後釜の後継者。国民支持率はかなりあり、民営化や外資の強化をした)がドゥテルテの100日間の仕事ぶりについて語りました。 「彼は麻薬戦争に集中しすぎてもっと大切なことを怠った。貧困問題、社会安全、憲法改正、国際問題」などがあげられました。また、オバマやEUへの暴言も指摘し改善を求めました。 フランスのメディアもドゥテルテ大統領のことを新聞の一面で紹介しました。
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ここにはなんと殺し屋の大統領と書いてあります。 ヨーロッパのメディアもこの麻薬戦争は人事権問題だと激しく主張しているようです。
こんな否定されまくっているドゥテルテ大統領ですが、やることはやってました。 100日間の彼の働きを紹介します!
前大統領のベニグノ・アキノ3世がアメリカからの圧のせいで長い間中国ともめていました。代表的なのが東シナ海の領海問題です。しかもなんとそれのフォローを頼むために米軍基地を復活させるのです(EDCA)(あれ?日本の安保法案と似てませんか?)。これは大変なことです。中国はフィリピンにとってもっとも大切なビジネスパートナーの国の一つでもあり景気はこの問題のせいで悪化。また、アメリカが軍を用いてフィリピンを半支配(もちろん支援もしてますけれども)そう。前アキノ政権は”安倍政権のような”アメリカによる操り政権だったのです。そこで現れたのがアメリカからの独立を目指すドゥテルテ大統領。 彼が一番最初に行ったことは 「中国と話し合いをしたい」です。話し合い以外での解決なんて戦争しかありませんので・・。 そしてドゥテルテ大統領がその交渉に使った最高の一手が以前もっとも支持率が高かった大統領の一人、ヨボヨボおじいちゃんのフィデル・ラモスでした。何故と言うと、ラモスという有名人を使うことでフィリピンは形だけでの交渉ではないということの強調と中国では高年齢はお国柄、大事に扱われやすいのです。おそらくこの交渉はかなり成功したかと思います。
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ドゥテルテ大統領の最初の暴言は8月5日、セブ島で軍隊を前にされた演説の中ででした。「ゴールドバーグ(アメリカ大使館)、あいつはホモだ。ろくでなしのクズだ」とぶちまけました。(ちなみにゴールドバーグはマジでホモらしいです)これをアメリカがかなり批判し抗議しましたが一切謝罪なしでした。
次にドゥテルテ大統領が行った事が、ミンダナオ島でイスラム組織のリーダーを前に語ったいわば和解のメッセージでした。「中東のやつらがアメリカにテロを犯したんじゃない。アメリカが中東にテロを犯しているんだ。アメリカが中東を破壊した。リビア、シリア、イラクはアメリカの無駄な戦争のせいでああなっている。」と、中東問題による発端はアメリカが主に悪いとシンプルに演説しミンダナオ島でのイスラム系による内戦を止めにかかりました。(もちろん中東問題はそれだけではありません)
そして、この後本格的に麻薬戦争をスタートしていきます。
ドゥテルテ大統領就任100日の振り返りその②に続く
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